朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
「それともう一つ教えて差し上げましょう。

式神を使いあなたを殺そうとしたのも、帝の討伐中に物の怪に襲わせたのも全て私です。

あなたは邪魔だった。

あなたと帝との間に子供ができては私の計画が全て台無しになる可能性がある。

あなたは運が強くなかなか殺すことができなかった。

殺せぬならばいっそ、私のものにしてしまおうと思ったのです」


「そんな理由で私を犯そうとしたのか」


 柚は涙を蓄えながら、鋭く貴次を睨みつけた。


今日の出来事は忘れたくても忘れられないほど深く柚を傷つけた。


貴次は、恨みのこもった柚の瞳に狼狽し、一瞬悲しみの表情を浮かべた。


しかしその表情はすぐに消え去り、再び見下すような冷たい顔となった。


「黙って私のものになっていれば良かったものを。

しかしもう遅い。

あなたには帝を呼び寄せる囮となってもらいましょう。

愛する帝がお前を助けるために死んでいく様子を、そこで見ていなさい」
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