エンドレス・ツール
「俺はね、身長よりもでかい愛で璃里香ちゃんを抱き締めるんだ」

「はいはい。それは幸せですね。……ったく、ほんと何歳児だ、お前は」


翔さんが呆れるのを見て、思わず笑ってしまう。


「そう思わない?りー」

「そうですね」

「やっぱり仲いいじゃん~」


高橋くんが白い歯を見せて笑う。


うわあ。アイドルスマイルだよ。


「じゃ、俺戻んなきゃ。じゃね」


翔さんが右手を上げてさっそうと去っていく。


「また……」


思わずにやけながら顔の下で小さく手を振っていると、「しょーちゃん、聞いてないよ」と、隣で高橋くんに笑われた。


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