紫水晶の森のメイミールアン
 女のまやかし人の目撃があった箇所は、1年中氷に閉ざされた場所にも関わらず、年間を通して一度も凍った事の無い湖”アルマフィーズ湖”付近。
 アルマフィーズ湖から一番近いエフェメラル村に滞在、夏の天候の良い日に査察に行く事にした。目的の地域は、真夏と言っても、氷がほんの僅か解け出し、氷の間から地表の岩盤がほんの僅か顔を見せる程度だ。
 夏場は天候も比較的安定し、ブリザード(吹雪)の心配があまり無いと言われているが、突如天候が変わり、命を落とした者も居たという情報もあるので、油断はならない。
 エフェメラル村は、標高はそれ程の高さではないが、スプリング山と呼ばれる山が寒波から村を守り、リリカルド王国最北端ながら、人の住む事の出来る村が形成された。ここからは、石炭が多く採掘される為、石炭採掘の職人が多く住むようになり、鉱山の村が形成された。

 エフェメラル村に数日滞在し、数日天候の安定した日に、レドファラモス王は同行の騎士団を連れて、スプリング山越えを開始した。天候も安定し、非常に穏やかな日で、昼過ぎには目的の場所であるアルマフィーズ湖に到着した。
 レドファラモス王は雪が解け僅かに地表の現れた湖岸に立ち、目を凝らすように遥か遠くの湖の対岸を見た。何の気配も無く、ただ真っ白な雪原が続くばかりだった。
 あまり長居は無用、数時間周辺を見回って異変の無い事を確認して、エフェメラル村に戻ろうとした時だった。僅か数メートル先の湖岸に黒髪の女が佇んでいた。

《第2章 第2話に続く》
< 26 / 26 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

泡沫(うたかた)の落日

総文字数/54,786

恋愛(純愛)17ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
 湖のボート転覆事故で記憶を無くしてしまった私。  そんな私を受け入れてくれたのは元夫だと言う人。その元夫は私を憎んでいた。  過去の私は自分本位で刺々しく、思いやりのかけらも無い、男にもだらしない人に憎まれる悪魔のような女だった。  だけど……。そんな過去の私に違和感を感じる今の私。  元夫は、今の君はまるで別人のようだと言った。  私は一体何者? 悪魔と天使、過去の私と今の私を繋ぐ線上には何が隠されているのか?   謎が紐解かれた時、その先には何があるのだろうか?  * * * * *  ☆『小説家になろう』にて先行連載中 《2012/10/12 初回掲載》 の作品です。 ☆Berry's Cafe 《2012/12/14 連載スタート》
表紙を見る 表紙を閉じる
*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚  ――中東の西アジア付近にある小国ながら美しく富める国エルラバドス……。  その国の聖山と言われるバドーニャ山にある『アラドオリウス(幻想の滝)』を目指し、由奈は旅に出た。  病によって、迫り来る命の期限を感じ始めていた由奈にとって、希望の光を見つけたいと言う祈りのような、心の癒しのような旅だった……。  そこで数奇な運命によって、エルラバドスの若き王アシュラフ・ラシード・ラビブ・エルラバドスと出会った……。    灼熱のロマンスが今、始まる。 *☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚  《ご注意》  この物語は架空の物語で、地域、場所、国名などは実際には存在致しません。 又、イスラム圏の文化や風習等、実際の物とは異なる点など多いかと思いますが、夢物語と思ってご了承下さい。 ストーリーの中にテロリストとの残酷なシーンや、血の要素の含まれる文面がございます。苦手な方はご注意ください。  ヒロインは難病という設定です。そのような物語を不快と感じる方は閲覧を回避して下さい。   *☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚  ☆『小説家になろう』にて 2011/5/28投稿開始!      未完結のままでしたが、こちらサイトにて改稿版を再投稿する事に致しました。   ☆Berry's Cafe にて 2013/1/19投稿開始!
最悪から始まった最高の恋

総文字数/22,084

恋愛(その他)24ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
 朝目覚めたら、テイクアウトされていた私……。  ――訴えてやる!!  ――お前から誘っておいて、何を言ってる!! これは合意の上だ!! お前に勝ち目はない!!  口角を上げて、冷ややかに見下ろす男。   円城寺不動産レジデンス社長 円城寺 晶(えんじょうじ あきら)  『こ……。この……っ。お……おたんこなすび!!!』  思いっきり怒鳴り散らしてやった。だけど究極の侮蔑(ぶべつ)の言葉も浮かばなくて、なんか間抜けな私……。目が点のあの男。  これが彼奴(あいつ)との最悪の始まりだった……。  * * * * *    ☆Berry's Cafe用に執筆開始! 《2012/12/18 連載スタート!》  ☆『小説家になろう』にて連載開始! 《2013/1/1》 ←Berry's Cafe先行発表

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop