ピアスに恋した少女
受験が終わったばかりで合否も出たから、残るは卒業だけなのだ。
きっと今頃、みんなは卒業式のリハをしているのだろう。
……行きたかった。
今思い出せば、あたしはこの中学3年生の1年間、何をしていたのだろう――。
修也との出会いは、部活だった。
あたしが1年生で入部したバスケ部の、1つ上の先輩。
最初はただカッコいいだけだった。
だけど次第にあたしは恋をしていたみたいで、修也の卒業式の前日、ついに告白した。
OKをもらった中2のあたしは、長かった片想いが実り舞いあがっていた。
高校生と中学生の恋愛は難しいとは思ったけれど、そのときのあたしはなんの問題もないと確信していた。
会うときやデートのときは、もちろん幸せだった。
友達と過ごす時間も楽しかったけれど、次第に修也との時間が増えていった。
付き合って1ヶ月頃だっただろうか。
あたしが修也の家に遊びに行ったとき、たまたま修也の友達も来ていた。
少し戸惑ったところもあったが、別に悪い人だとは思っていなかったし怖くはなかった。
コンビニに行っていたのか「おー、来てたのかー」と言いながら、修也が部屋に帰ってきた。
手にはレジ袋を持っていた。
中には……酒と煙草。
きっと今頃、みんなは卒業式のリハをしているのだろう。
……行きたかった。
今思い出せば、あたしはこの中学3年生の1年間、何をしていたのだろう――。
修也との出会いは、部活だった。
あたしが1年生で入部したバスケ部の、1つ上の先輩。
最初はただカッコいいだけだった。
だけど次第にあたしは恋をしていたみたいで、修也の卒業式の前日、ついに告白した。
OKをもらった中2のあたしは、長かった片想いが実り舞いあがっていた。
高校生と中学生の恋愛は難しいとは思ったけれど、そのときのあたしはなんの問題もないと確信していた。
会うときやデートのときは、もちろん幸せだった。
友達と過ごす時間も楽しかったけれど、次第に修也との時間が増えていった。
付き合って1ヶ月頃だっただろうか。
あたしが修也の家に遊びに行ったとき、たまたま修也の友達も来ていた。
少し戸惑ったところもあったが、別に悪い人だとは思っていなかったし怖くはなかった。
コンビニに行っていたのか「おー、来てたのかー」と言いながら、修也が部屋に帰ってきた。
手にはレジ袋を持っていた。
中には……酒と煙草。