東京へ 〜僕の夢を乗せて
実家に戻る時は必ず


父が掛川駅に迎えに来てくれた


そして長い休みが終わると

僕は又東京へ向かった


そう僕のいるべき場所は東京なのだから


両親や弟たちも東京へ遊びに来るようにもなり


僕も音楽づけの生活にもしだいに慣れていった


専門学校では気の合う仲間も出来


それは今も交友が続いている


僕はプロのミュージシャンになりたくて


上京したのにこの学校での勉強が必要だったのか?


今現在も分からないでいる

親には高い学費を出してもらい


こんなことは言ってはいけないのかも知れない


音楽仲間にはゲイもいた


僕には理解出来ない世界だが

彼らは真剣に生きている事は確かだ


そんな学生生活も終わろうとしていた


卒業式に両親が来てくれた

その時記念に撮った写真を僕は今も大切にしている


卒業後ミュージシャンになろうとする僕には


就職先などある訳もない


しばらくの間はバイトで生計たて


空いた時間に音楽活動をする事にした


それは前途多難な幕開けであった


僕は自分で選んだ道を歩くしかないのだと思い続けた

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