【短】ある歴史学者の見解


 今、昔でいう『愛』がないのは、そういった一時の感情に流されないための知恵であり進化だ。

 感情で起こる醜い争いに飽きた人間は、『愛』の評価をグンと下げた結果だと僕は思う。

 ここまでわかるかい?

 さっき僕は『現代の兆し』と言った。

 純愛を求める当時の人間は、つまり愛に飢えていたと言える。

 今みたいに一生を幸せに生きる生き方よりも、一瞬の愛が欲しかった。

 そして狂おしい程誰かを愛したかったんじゃないかな。

 つまり、愛について混迷した結果が、現代ではないだろうか。

 そう思うと面白いだろう。

 だから歴史は面白いんだ。




 さて、本題だ。

 うん。僕が話したいことはここからだ。

 いやそんなに長い話じゃない。もう少し付き合ってくれるかい?

 ありがとう。

 ずっと考えていて、なんとなく『愛』というものがわかってきた気がするんだ。

 バルルアナ君がアートと言ったことは、そうだな、あながち間違いではないのかもしれない。

 とにかく、『愛』というのは感情的なものだからリスクもあるが、とても美しいものなんだ。

 僕は将来、『愛』という存在が再び世界中で評価される時がくるんじゃないかと思う。

 いつかはわからないがね。

 人間は進化したが、もともと持っているものなんだから必ず。






 そこでバルルアナ君。

 僕たちは、その先駆けにならないか。


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