コンプレックスな関係
私が恋した相手。



名前は結城貴弥(ユウキ タカヤ)。



同学年。


毎年クラス変えのあるこの高校で、初めて同じクラスになった。


長身で長い手足。
少し長めの艶のある黒髪。
瞳の色も髪と同じくらい深い漆黒で。
通った鼻筋に、薄くキリッと結ばれた唇。

どこを切り取っても、美形。


ある事情から、それまで男子に興味を持てずにいた私が


一瞬にして、目も心も奪われた。


貴弥に一目惚れしたことを
唯一無二の親友、刈谷遥(カリヤ ハルカ)に話した。


貴弥がどれだけ女の子から人気があるのかを教えてくれたのは、遥だ。

もちろん、貴弥の女関係についてのあまりよくない噂も。


かと言って
ほぼ初恋と言ってもいい恋心を抑えるには、私は幼かった。




その半年後。
高校最後の文化祭で





私は貴弥に告白した。
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