コンプレックスな関係


「莉生さんは私のお客様なんだから、お兄ちゃんは関係ないでしょ?これ以上莉生さんに失礼な態度取るなら、私が莉生さんのお家に行くからね」


貴弥にとってはもはや脅迫だろう。



この数時間で、私の美和ちゃんに対する印象はかなり変わっていた。


素直で可愛らしい女の子だと思っていたけど、その実、かなり強引で結構計算高い。


さすがに生まれてからずっと一緒なだけに、貴弥の扱い方も心得ている。


その心得を私にも伝授してほしい。


ただでさえ美和ちゃんを溺愛する貴弥が美和ちゃんに勝てるはずもなし。


「……そんなのは許さない」


貴弥の声がとことんまで低い。


相当気に入らないんだな、と思わず私は縮こまったけど、美和ちゃんはどこ吹く風で。


「じゃあ、いいよね?お願い、お兄ちゃん」


にっこりと美和ちゃんが笑ってみせると、貴弥の表情が崩れた。


「今日だけだからな」


貴弥の心が折れた。


シスコン万歳。

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