緋~隠された恋情
身支度をしていると、

ベットの上から身を起こし驚いた目で俺を見る女。


「植木先生!お帰りになるんですか?」


「用事あるんでお先に失礼します。」

「えっ、でも先生もう少しいてください。」


慌てて、シーツを巻きつけて俺に追いすがる女は、

ありさの代わりに理科教師として赴任してきた

桜庭華菜里(さくらば かなり)。


桜庭教頭の娘。

「悪いけど。

 じゃあ、桜庭先生また明日。」


「あ、あの、先生!この事父にお話しても?」


「このこと?どういうことです?」


「私たちがお付き合いするってことをです。」


「まさか?今時一度寝たくらいで彼女になったとか言わないですよね。」


「でも昨日、愛してるって!」


「今時、ピロートークで男は縛れませんよ。


 あなたも感じてたし、お互い様でしょ?


 あれが初めてだったとは言わせませんよ?」


「申し訳ないけど人の使った後のもの、

 大切にする趣味はないです。


 まあ、体の関係だけをお望みならいつでもお相手しますよ。」









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