鬼畜店長

■おまけ




「店長さん、こんばんは。」


「おう、…今日はあいつ休みだぞ?」


「わかってます。今日は店長さんとお話するために来たので。」


「…誕生日のことか?」


「なんだ、もう伝わってるんですか。あいつは本当にペラペラと…」


「まぁ、確かに口は軽そうだな。」


「でも、オレらの周りの友だちには何も言ってないみたいなんっすよねー。つまり、このこと知ってるのは店長さんだけなんっす。」


「ふーん、で?」


「それって、大学の友だちよりも店長さんのほうがあいつの中で優先順位が高いってことだと思うんですよ。もしかしたらとは思ってたけど、本当にそうだとは…妬けちゃいますね。」



「お前がいくら妬いたところで、あいつの中の優先順位は不動でお前が一番だと思うがな。」



「そうならうれしいですけど。あ、てか店長さん、お盆休みの時あいつのこと車で地元まで乗せてったらしいじゃないですか。」


「ついでだったしな。」


「ずるいです。」


「そういわれても。」


「…オレ、負けませんからね。」


「何の事だか。」


「いまさら好きになっても遅いですからね!」


「…うるせぇよガキ。ピーピー言わないで黙って飲んでろ。」




END





< 104 / 244 >

この作品をシェア

pagetop