冬化粧
「なぁなぁ、そういえばさ。今日は転校生が来るんだってよ!男なら楽しいよなぁ。俺達みたいにのんびりした奴がいいなぁ。」

悠斗はそう言いながら俺等が通っているラッコ高校の玄関のドアを開けた。

すると、いつもながら女子の笑い声と男子の笑い声。そして先生達の厳しい声が飛び交う。

「マジでwwww」 「うぜーwwww」「つかさー。あんまりだよなー。」「ヤバくね?wwww」

全てシカトして俺達は教室に向かう。

「おっ。はよー♪悠斗に葉瑠ー。」

「おはよう麻美。」俺は適当に返した。

「おす♪麻美。今日の転校生楽しみだな。」
悠斗がそう言うと麻美がワクワクした顔で答えた。
「なんか女の子らしいよー!部活誘っちゃおうかなぁ。」

麻美の部活はバレー部で厳しすぎて人が居ないもんなぁ…。俺なら絶対お断りだが。

「マジで!?あー女の子かよー。男なら俺達と一緒にバイトでもしよーぜって言うんだけどな。」そう言われるとどちらにしてもきついな…(笑)

「うちらのクラスで女の子とか、結構キツいよねー。みんな強いし(笑)。てか私が強いし(笑)」

確かに…。
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