【短】イリュージョンッ☆




夕日が差し込んで綾の髪がきらきら光る。



綺麗・・・




「まったく、ほののんとしちゃって。好きなんだったら気持ち伝えないと真樹くん人気者だからとられちゃうよ?いいの?」



「それは、嫌!!」



びしっと机から顔を上げて敬礼した馬鹿な私。


「げ、元気だけはいいのね。まあ、すぐには無理だろうから気を見て頑張りなさい。じゃあ、先に帰るわね。」



「っちょ・・・なんで置いてくの!」



私が慌てて引きとめようとすると綾が振り返って笑った。



「怜奈にお客さんみたいだから。」


「えっ!?」



綾が指差す先を見ると真樹が不機嫌そうな顔で立っていた。



「別に、怜奈なんかに用はないし。」



「まあ、意地張らずにどうぞごゆっくり。」



綾は否定する真樹を置いて教室を出て行った。



嵐みたいな子だな・・・
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