雪降ル夜ノ奇跡
「…御意」


心菜はそう言うのが精一杯だった。


「ふん、ならばいい」


ーカッカッカッ


そしてまた靴音を響かせ去って行った。


「……はぁ。私は死ぬまでここで歌い続け踊り子として使われるのかな…」


心菜の声が、しんと静まり帰った牢に反響していた。
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