わたしの居場所
顔がこちらを向く。

わたしと目があう。

わたしは…
何を言ったらいいのかわからない。

伏し目がちにしていたら、

あのひとが口を開いた。

ちせ、元気だったんだね?
もう大丈夫だよね?

わたしは、相づちだけする。


母さん…
ちせは前と変わってなかった?


えっ!?

わたしは驚いて顔を上げ、彼を直視する。

間違いなく2人の目は合っているはず。

なのに、彼の表情は変わらない。
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