青いブレスレット

彼のあとについていくと、小さな公園に着いた。


すべり台とかブランコとか、小さな子が遊ぶような遊具が置かれている。

わたしたちは屋根が付いているベンチに座った。


「急にごめんね。ここなら少しは雨宿りできると思って・・・」


たしかに、雨はしのげそうだ。

もし、あのまま家に帰ろうとしていたら、今の状態よりもっとびしょびしょになっていただろうな。


「・・・ありがと・・・」



ザアアアー・・・。


雨はますます強くなる。

雷まで聞こえそうで怖い。


ちらっと隣を見ると、水原くんは髪の毛が濡れていて、ぽたぽたと水が滴っている。


真っ黒な髪・・・。

最近は茶色に染めてる人が多いし、わたしはもともとこげ茶色だから、こんなにきれいに真っ黒な髪は滅多にみない。

そういえば中谷も茶髪だったし。

さらさらでつやつやで、思わず触ってみたくなる。


< 10 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop