青いブレスレット
次の日の午後、理香ちゃんと街のカフェで待ち合わせた。


理香ちゃんはもう中で待ってるとメールがあったので、言われたカフェの中に入った。


夏休みだけど平日だから、席は空いている。


「紗奈ーこっちこっち」

理香ちゃんの声がする。

呼ばれた方のテーブルに行くと…


「西野くん!?」

4人席に理香ちゃんと西野くんが向かい合って座っていた。


「雪川久しぶりー」

「西野も紗奈に話したいことがあるって言うから呼んだの。座って座って」


わたしは理香ちゃんの隣に座った。


「雪川、映画の話なしになったよ」

西野くんはコーラを飲みながら、いきなり言った。

「え!?なんで!?」

「雪川が来ないからじゃんー」


西野くんはこっちを見た。

珍しく真面目な顔をしている。



「お前、なんで水原のこと避けてんの?」



…!?

なんで知ってるの…!?


「水原から相談されたんだよ。最近雪川に避けられてる感じがするけど心当たりがない、って。
なんで避けてんの?
もしかして、もう冷めた?」

「…ちがう!!」


西野くんは、はーっと溜め息をついた。

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