青いブレスレット
「…いきなりだけど、聞いていいか?」

「…ああ」

「なんで雪川さんに電話かけた?」



水原くんは無表情で、口調も静かだ。

でも、それが余計こわい……。




「話があったから。水原に言うなって言ったのに。口軽い女だな」

「雪川さんは悪くないだろ」



わたしは心細くて、水原くんのシャツの裾をギュッと握った。



「なんで雪川さんに俺と別れるように言った?雪川さんの何が気に入らない?」


順也くんは一瞬、わたしの方を睨んだ。

わたしはビクッとしてしまう。


そしてまた、順也くんは水原くんのほうを向いた。



「お前って、近づいてきた女は拒まずに全部受け入れるじゃん。そういうのよくないなーって思って」

「は?」

「どうせまた女の方がゴリ押しして付き合ってんだろ?そんなのお前のためにならないよ」
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