青いブレスレット
話し終わると、舞華ちゃんが言った。



「そうだったんだ、じゃあ、紗奈は後悔してるんだよね」



「…うん」


あんなことになったのを、なかったことにしたかった。

時間を戻せたらどんなにいいかって、何回思っただろう。



「じゃあさ、きっと復縁できるよ!水原くんと元に戻りたいでしょ?」



百合ちゃんがニコニコしながら言う。



…復縁?


わたしがしたいと思っても、水原くんがそう思ってるとは思えない。



水原くんは口調荒げて、ブレスレット引きちぎるくらい怒ってた。


あれから一度もしゃべってないし、目も合わせてくれない。



とても元に戻れる見込みがあると、わたしには思えなかった。



「…無理だよ」


わたしはポツリと言った。



「わたし、水原くんに嫌われたもん。もう、許してなんてもらえないよ」


「そんなことないよ!水原にも聞いてみなきゃ分からないよ!?」



千夏ちゃんがそう言ってくれる。


だけど、正直こわかった。



水原くんにまた向き合ったとして、本当に嫌われてて拒絶されることが。


また傷つかなきゃいけないのは嫌だった。



「もういいの!」


わたしは頑張って笑顔を作って答えた。




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