青いブレスレット
そもそも水原くんが好きな人って、わたしじゃないかもしれない。


いや、その方が確率としては高いかも。



だって、わたしは水原くんに一度振られてる。

ビンタもしてる。


それなのに、今日水原くんが優しくしてくれたからって、調子に乗ってたかも。



テニスのときは、たまたまわたしが近くにいたから声をかけてくれただけかも。


ドッジボールのときは、わたしがトロくさいからかばってくれてただけかもしれない。



それに、もし水原くんと戻れても、わたしじゃ水原くんに釣り合わないって言われ続けるんだ。



そう考え始めると、止まらない。



不安がわたしを包み込んで、放さない。










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