青いブレスレット

「水原くん、どうして教えてくれなかったんだろ・・・」


「きっと紗奈に、心配かけたくなかったんだよ」

舞華ちゃんがわたしの頭をなでながら言った。



「紗奈も優しい子だから、もしそのこと教えられたら、てゆーか教えられた今、自分のこと責めてるんじゃない？」



水原くんは何も悪くないのに、結果として騒ぎを起こしたことになっちゃったのは水原くんだ。　

わたしのせい、わたしのせい・・・。


確かに今、そう思っていた。



「教えなかったのは、水原くんの優しさなんじゃないかな？
理香たちが教えなかったのも、水原くんと話し合ってそうしたのかもしれないし」



水原くんの優しさ・・・。

そんな風に考えたことは、一度もなかった。



『なんで隠すの？』

『なんでわたしには教えてくれないの？』

『なんでわたしは仲間はずれなの？』



悪い方に悪い方に考えてた。

水原くんのことも、理香ちゃんたちのことも、信じてなかったんだ―・・・。