president command


結局



新さん宅にお泊りさせてもらうことになりました




私はもちろん新さんの部屋に





「きれいにしてるんですね」


「まぁな」


本がいっぱい


経済系ばっかり並んでる




「……なぁ」



「はい」




「明日……いや、何でもない」


「……」





明日のこと 



といえばアゲハさんのことしかないじゃない





新さん


何か気にしてるのかな





「言ってください」

「?」




「明日……どうかしました?」





私は大丈夫です



あなたが何を言おうと



受け入れます






「……明日、アゲハに会うんだろ?その時俺も」



「新さんも?」



「俺も会えないかな?」





「…………会いたいんですか?」


「言わなきゃいけないことがあるんだ」





「明日、ですか?」


「このまま会わないなら言わないでおこうと思ってた。でも機会があるなら伝えたいんだ」







何を?





ってきいたら図々しいですか?





「……わかりました。でも、アゲハさんが会いたいって言ったら、新さんに連絡することにします」



「あぁ。それでもいいさ。ありがとう」





お礼なんて




本当はいらないよ。






「新さん」

「ん?」



「ぎゅってしてください」







私、子供みたい



でもこの胸の気持ちは



すぐには納まらないの





バカみたいだけど



私は不安なの




だから強く



私を抱いて………




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