はじめてを、おしえて。


かちゃかちゃという音から察するに、彼女達は用足しではなく、メイクを直しに来ただけのようです。


そういえば、自分のメイクは今どのような状態になっているのだろう。


あとでまた、鏡を見なければならないのか。


憂鬱になっていると、彼女たちの会話がふと耳に入ってきました。



「いよいよ告白かー」


「遅いっつーの」


「ごめんー。なかなか決心つかなくてさー」


「大丈夫だって、あたしたちがついていってあげるから」



3人の声が交互にします。


おお、どこぞの乙女が告白をするのだな。


個人的には男の子が男の子に告白する現場に遭遇したいのですけど。


それでもじゅうぶん興味深いその話題に、ボクは耳をすませました。





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