はじめてを、おしえて。
「……何か、もめてんのか」
地獄の底から響くような低い声に、背筋が凍ります。
恐る恐る振り返ると、そこには……。
カワユス先輩に屋上でキスをした、ヤンキー同級生がいました。
背、高すぎ!
藤原君より、10センチくらい高いと思われるその人は。
その凶器のような切れ長の瞳で、男子をにらみつけました。
ヒイイイイ!!
なんと怖い顔!!鬼のようです!!
ボクは自分がにらまれたわけでもないのに、ちびりそうになってしまいました。
「あっ、いいところに!」
しかしカワユス先輩はひるむどころか、嬉しそうに頬をほころばせます。
「な、何ももめてねぇよ……」
にらまれた男子は震え上がり、ヤンキーに恐れをなして、静かに逃げていきました。