俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



 けど、トイプーくんは笑顔になると、言葉をつづけた。

「なら、無理矢理俺の物にするしかないみたいだね」

 そう言って、トイプーくんは私の腕を掴む。

 優しそうな笑顔が、怪しげな笑顔にしか見えない。

 怖い。

 私は腕を振り切って、後ずさった。

 間を詰めてくる、トイプーくん。

 そのとき、背中に何かがぶつかった。

「…え?」

 振り向く。

 そこには、フェンスがあった。そう、Y高校と繋がるフェンス。

「つ・か・ま・え・た」

 笑顔でトイプーくんが、私の肩を掴む。

「やめて!」

 訴えても、トイプーくんは聞こえないふり。

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