俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



「はい?」

 携帯に出る。

「あ、私。七帆だよ」

 電話の相手は、私を博斗様に紹介してくれた親友。

「どうしたの、こんな時間に」

「こんな時間って…まだ八時半だけど?」

 七帆があきれたように言う。

「八時だから言ってるの!夜更かしは美容によくないんだから」

 私が言うと、七帆は電話の奥で笑った。

「で、こんな時間に何の用ですの?」

 聞くと、七帆は「あぁ、そうだった」と用件を忘れていた様子で。

 忘れるくらいの用事なら、明日学校で言ってくれてもよかったのにと思う。

「明日、遊園地行かない?」

 言われて気付く。明日は土曜日だった。

< 274 / 288 >

この作品をシェア

pagetop