俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋




「んなわけねぇだろが!!もういいよっ!!」

 伊藤先輩は怒りで顔を真っ赤にして校舎に入って行った。

 よかったぁ…助かった…。

 私は、その場にしゃがみ込んだ。

「…お前もお前だ」正義のヒーローさんが振り向きながら言った。「お前、か弱すぎだっつぅの。少しは体鍛えろ。じゃねぇと…」

 肩を押される。

 背中がフェンスの押さえつけられた。

「きゃ…」

「こうなるぜ?」

 目の前に、ヒーローさんの顔。

 ドキドキが、だんだんスピードを上げていく。

「どいてよっ…」

 私は、ヒーローさんの胸を押した。…動かない。

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