年上の貴方
倉庫のドアがあいていた。 


ここにいるかな? 



とりあえず覗いてみた。 


そこには、先輩の後ろ姿が。 


なんだか愛しいと思った。 


覚悟をきめた。 



「奈々。」 


初めて名前を呼んでくれた。


「好きにすしろよ。あいつだろ、彼氏。」


「うん。」


「先輩、奈々、純とちゃんと向き合います。それからまた話し聞いて下さい。」

「分かった。」 


木のにおいが背中を押してくれる。 



ちゃんと話せる。



決意出来た。
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