年上の貴方
純の家。 



純の部屋に入るなり、 



すぐに純が謝ってきた。 


いきなりキスしてゴメンって。 


そんな純の優しさが大好きだった。 


でも言わなきゃ。 



純のほうが辛いんだ。 


結局傷つけた。 



だから、言わなきゃ。 



「純、終わりにしよ。」


「えっ?」


「別れよ。」


冷たい言い方だけど、 


今でも、純が大好きだよ。 


でもやっぱり違うんだ。 



ゴメンね。 



「じゃあ一つだけ。」


「何?」


「最後に奈々を抱きたい。」 


・・・ 


・・・ 


最後にしよう。 




これが最後。 



『チュッ』 


純の愛撫が下へと移動する。 


「あっ。」


純の手が腿を撫でる。 


片方の手は器用にボタンを外す。 


「奈々、愛してる。」


純の囁き。 


最後なんだ。 



涙が流れた。


「純・・・」


お互いを求めあった。 



最後なんだ。 



純、ゴメンね。 



ありがとう・・・ 



最後奈々達はひとつになった。 


< 23 / 29 >

この作品をシェア

pagetop