私は「トモダチ」
◇◇◇
「えーーーっ、マジ? ユイカ、おめでとーーー!」

「えへへ、ありがと」


大学のサークルの忘年会。

たった今、先週末あった中学の同窓会で再会した同級生と付き合うことになった、って報告したところ。


大げさに喜んで、「かんぱいしよう!」ってジョッキをぶつけてくるモエに、笑ってこたえながら、視界の隅でカズの表情をうかがう。


……あ、ものすごく目を見開いて、驚いてる。


そりゃ、驚くか。

今までまったく男っ気のなかった私に、彼氏ができたんだから。

でも、私だって、女なんだよ。

さばさばしてて話しやすいって、カズは言ってたけどさ。

あんたにとっては、私なんて「トモダチ」のひとりだったんだろうけど、私は……。


あー、やめやめ!

もういいの!

カズのあんなビックリした顔が見られたんだから、それでチャラにしよう!

フン。ちょっとは、もったいないことした、って思った?

俺が付き合っとけばよかったって、後悔した?

はは。カズは、そんなこと思わないよね。

わかってる。

だって、私は「トモダチ」。


電車が一緒で、何度もふたりで帰って。

そのうち、ふたりきりで出かけるようにもなって。

でも、映画に行ってもカラオケに行っても、「トモダチ」以上にはなれなくて。

だから、同窓会の終わりに「前から好きだった」ってコクってくれた彼に、「いいよ」ってうなずいたの。



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