ALONES

  * * *



暫くして…キーラはタオルを羽織り、海へと帰って行った。


最後に、


「あなたが明日死んでいないか見に来るから。」


と言い残して行ったが、


「君が明日死んでいないかが不安だよ。」


と僕は心の中で思った。


でも彼女自身が言っていたように、自分の命を自分で絶つ事が出来ないのだとしたら…その心配は無用だろう。


僕は再び殺風景になった部屋をぐるりと見回して、大きく伸びをすると、机の上にコテッと頭を乗せた。



なんだか今日は疲れたな…。



ぐるぐると天井が回って、視界がぼやける。


あ、暖炉に薪を入れてないや。

それに、髪も洗ってない。

夕飯も食べてないし…ああ、でも。



眼をパチパチさせていると、次第に瞼が重くなってきて、



…もう、いいや。



僕はいとも簡単に眠りに堕ちて行った。


< 17 / 185 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop