棄てられた女、狂女と化す
こんな毎日の繰り返しで…

気づいたら、一年が過ぎていた。


空白の一年。

振り返ってもなんの思い出さえない。

夏の暑さ…

どんなだっけ?

秋ってあったの?

紅葉を見たかったな…


部屋では…

時計の針だけが淡々と進む。

その数だけ…

カレンダーに過ぎた日をバツで消す、

それがわたしの日課。


こんな生活…

これを生活と呼ぶのかな?

わたし、

ほんと生きてるの?
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