棄てられた女、狂女と化す
「少し出かけてきます。ずっと迷惑かけてごめんなさい。2人には感謝しています、ありがとう」

手紙を置いて…


わたしは、家を抜け出した。

午前4時を回っていた。

どの家も電気は消えている。

みんな安らかな夢のなか、だろな。

わたしもそんな毎日を、送りたい。


もし…

いつか、またここに帰ってきたら

今度は…

ほんとの笑顔で会えたらいいな。

家を眺めながら、

わたしは駅に向かった。
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