空色のテロリスト

わたしたちは
チャリ置き場で
蓮田ティーチャーの
話に興じていた。

「やっぱり
  男の人のワイシャツ
  っていいよねー」

「萌えるー!!」

「先生いつも
  オシャレなシャツ
  着てるしふがっ!」

「ふが??」

「今雅志に
  頭はたかれた!」

「また雅志はそうやって
  実花ちゃんをいじめる!」

雅志はわたしの頭を
通りすがりに叩いて、
わたしたちが集う
若菜の自転車の
隣の隣に置いてある
自分の自転車に
荷物をくくった。

「なんの話?」

「実花ちゃんのことが
  好きなんでしょ?
  わかってるから
  照れなくていいって!」

若菜はいつもの調子で
雅志にさりげなく迫る。

「誰が好きだって?
  え?尾久山さんは
  匠のことが好き?」

「ちょっと雅志
あんた何言ってんの?!」


「うわー言っちゃお!
  たくみーっ!
  早く来いよー!」

こうやって
一緒に楽しく
過ごせればいい。
ただそれだけを
祈っていた。

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