空色のテロリスト

「尾久山、国立行きたい
  って言ってただろ。
  お前を選んだのには
  そういう理由もある。」

たしかに、行きたい学校は
県立じゃない。
だけどそこは
受かるかどうかわからなくて
落ちたらわたしだって
県立高校に行きたい。

「わたしだって
  受験、余裕なわけじゃ
  ないです。」

「ちなみに大使は
  必ず合格します。
  任務を遂行できれば。」

「というか尾久山。
  大使に選ばれるやつ
  っていつのは、天の定めで
  決まっているらしい。
  昨日の夜、変な夢を
  見なかったか?」

「あ…」

そう言えば。今朝だ。

「騎馬戦の中を
  駆け回る夢を見ました。
  無駄に疲れました。」

男だけが参加するはずの騎馬戦
なのにわたしは参加していた。
だけど競技には関わっていない。
微妙なポジションだった。

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