十八番-トバチ-
序章-覚めない夢-
むかしむかし



あるところにカミサマが住んでいました



カミサマは下の世界へ恩恵やしあわせを
分け与えていましたが



全ての世界を同時に見守ることはできませんでした



そしてそのうちニンゲンたちはいろんな場所で互いに争い
憎みあい殺しあうようになりました



止めたくともそれができないことを悲しく思ったカミサマは
自分の力をいくつかに分けて自分の代わりに
ニンゲンたちを見守ってもらうことにしました






『明朝、私の宮殿に来なさい。

陽が完全に昇りきるまでに、順に着いた者から
私の能力を分け与え"神"となることを許します』



カミサマはすべての生き物にそうお触れをだしました




明朝、約束通り全部で壱弐もの動物たちがやってきました。





しかしその中に猫の姿だけはありませんでした







< 1 / 26 >

この作品をシェア

pagetop