大好き

「唯花…」

大丈夫か?と言おうとした瞬間

「あはっ、失恋…しちゃったぁ」

作り笑いで俺に言ってきた

そうとう辛いと思う

「……。」

俺は何も言えなかった

「私には無理だったんだよ…拓海は陽花ちゃんの事が好きだったんだ。二人は両想いだったんだよ。バカだよね…こんな奴、好きになってくれる人なんかどこにもいないのに…」

「そんな事ない!」

唯花は、可愛いよ

ただ運が悪かっただけだよ

北田より、唯花の方が何倍も何十倍も何万倍も可愛いよ

「だって…無理だったじゃん…」

かすれた声で言う唯花を

「んな事ねぇって!」

グイッ

「きゃっ…」

いつの間にか抱きしめてた

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