虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
◆第1章

プロローグ



何か、足りない。


心にぽっかり穴が空いてしまった感じ。

何をしていても、何を考えていても、その感じは拭えない。


――――物足りない、寂しい、悲しい。


お父さん、お母さん、どうしたらいいの?

もう、どうして良いのか、分かんないよ・・・・・・

助けて、一人にしないで――――


「もう、一人は耐えられないよ・・・・・・」


幸せに溢れた、枕元の写真を手に取る。

涙でぼやけて、笑顔のお父さんとお母さんの顔は、見えなくなっていった。


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