虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「えっ、あぁ、夕餉だって。爆睡だったな~」
僕はクスクス笑いながら睦月に話しかける。
「すみません・・・」
申し訳なさそうに謝ってくる睦月を立たせ、夕餉に向かう。
今も無表情だが、声には少し感情が入り始めている。
そんな睦月には、どんなことがあっていても笑っていてほしい。
僕の・・・弟には。
涙なんて流してほしくない。
だから・・・笑って。
僕の・・・、僕の本当の弟の代わりに・・・
*藤堂side end*