虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
そこでわたしは、無理やり書類の山をどける。
そして、山崎さんとわたしの二人分の場所を確保する。
「・・・座らないんですか?」
チラリと山崎さんを見上げ、わたしはその場に座る。
「え、あぁ。座ります」
いつの間に、自分の周りに場所ができていたんだ、とでも言いたげな顔。
開いた場所に座り、土方に声をかける。
「土方さん、ご報告があります」
「何だ?」
やっと書き物の手を止めて、わたし達の方を向く土方。