虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


「「ギィィヤァァァァァアアアっっ!」」



どこか、遠くで二人の声が聞こえた気がした。



「藤堂さん、入りますよ」



入ってきた睦月は、晴々としたような目をしている。


さっきの叫び声は・・・やっぱり睦月がやったのか。



「・・・二人のこと、殺してないよね?」



半ば本気で尋ねる。



「大丈夫です。 二人の稽古に顔出してきただけなので」


「そ、そうか・・・」



二人は、まだ生きてる?



と、言いそうになり、慌てて口をつぐむ。

< 374 / 858 >

この作品をシェア

pagetop