虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


「はぁ――――・・・」



今日、一体何回目の溜息だろう?


竹刀を傍に置き、左手を見つめる。


山南さんの切腹以来、強張って動かない左手。


無理やり動かそうとすると、痺れるような痛みが走る。



これはしばらく、刀も握れないな・・・


これは、まだ誰にも言っていない。


血の滲んだ包帯を眺める。


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