虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「――――誠君・・・?」
沖田さんの視線を辿ると、目に涙を湛えた誠君がいた。
たしか、誠君は今年15歳になるはず。
そんな彼が泣きそうになっているなんて・・・
何かあったのだろうか?
だけど、沖田さんは誠君からフイッと顔を背けてしまった。
誠君の頬にツゥッと伝う涙。
あんなに仲良さそうなのに・・・喧嘩?
「沖田さん、俺誠君の所行ってきます!!」
そう言い、俺は走って行ってしまった誠君の背中を追いかけた。