虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


誰かが、部屋に近付いて来る気配がした。


怒りを身の内に収め、手紙を書き写す作業へと戻る。



「八番隊、ただいま戻りました」



入ってきたのは、睦月だった。


昼間の、あの晴れ晴れとした表情とは反対に、今は沈んでいるような・・・


いや、怯えているような表情をしていた。



こいつが、こんな表情をする時は・・・


平助のことだな?

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