虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
「だって、そうしたら平助君も、寂しくないでしょう?」
はは・・・と、乾いた笑いが口から零れる。
引き攣りそうになる口を、必死に引いて、笑おうとした。
そっと、懐に入っている巾着を取り出す。
その中には、屯所の裏庭で咲いていた、向日葵の種が入っている。
それを徐に取り出し、少しずつ掘っていく。
そして丁寧に、地面の中に埋めていった。
「平助君・・・やっぱり、命って繋がっていくんだね」