虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


「お姉ちゃん・・・!?」



泣き叫ぶ、皐月君。


その後ろの浅葱色の空には、虹が架かっていた。


平助君・・・



虹の橋を渡った向こうで――――


あなたは待っていてくれるのだろうか・・・?




目の端から零れた涙が、風に乗って宙を舞う。



なぜか・・・季節外れの桜が、涙と共に空へひらりと舞った。


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