ハンドパワー

「今すぐプールから出てください」

そう呼び掛けている係員がいた。

充「何かあったのか?」

蘭「さぁ?」

そしたら…


「幼児はいないか〜!」

さっきの全身真っ黒の人が、叫んだ。

恐らくここにいる全員が、その人達に注目しているだろう。


蘭「ウソ!?
なにアイツ、何者?」

徐々に威圧感を放つ、黒いやつら。

格好的には男かな。


充「俺、こっそり出ていって、警察呼んでくる」

「ちょっと待って!
まだ何にも起こってないのに、通報するのはまずいよ!」

充「なにか起こってからじゃ、遅いと思うよ。
大丈夫。もし何にもなくても、
警察の中で知ってる人に言うから、許してもらえるさ」
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