ハンドパワー

「人を助けるのに理由なんているの?

人が悪いことする理由なんて、知ったこっちゃないけど、人を助けるのに、正論なんて存在しないよ

逃げようっ」

私はそう言って、逃げた。

「なんで助けてくれたの?」


改めて恵さんに聞かれた。

「だからさっき言った通りだよ」

「なに、さっきの台詞。
どこから覚えてきたの… 格好つけて…」

助けてあげたのに、この態度。
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