ハンドパワー


でも確かにそうだよね…

恵さんが本当に好きだったら、するはずだよね…


「私はもういいわ。
私、あなたに借りができたみたい。

今は返せないけどいつか、返せるときが来ると嬉しいわ。

さようなら、温秘ちゃん
春と仲良くね」


そういって、恵さんは立ち去った。

私は少し思った。

恵さんはハルが本当は、自分より私の方に気持ちが行ってるんじゃないかって。

そんなこと、思いたくなかったからあんなことを要求して。

でも実際ハルはその要求に応えなかった。

恵さんも辛かったんだろう?
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