ハンドパワー
消防車が到着して、その数分後に、お母さんとお父さんが帰った。
「温秘?! 温秘〜!!」
お母さんの呼びかけが聞こえる。
そして重なる足音。
お父さんも。
私はぬいぐるみを数個見つけると、親のもとに行った。
「温秘、大丈夫か?!
すぐに助けるからな」
そう言われて、お父さんに抱き抱えられた。
お父さんは焦っていたのか、すごく取り乱していたのを感じた。
ポロッ
お父さんに抱き抱えられて間もない時、私は大事にしていたぬいぐるみの1つを落としてしまった。