シークレット?スキャンダル!




ーーーーーー・・・





「天音?」

「光くん…」

「おつかれさま」

「うん、ありがとう」

「天音、」

「ん?」

「泣いていいよ、」



光くんの胸を借りて、涙が溢れる。



何度も、なんども、あの言葉が耳から離れない。




『あなたの好きなように、音を奏でなさい』



それが、母が残した言葉だった。



認められたのだ。


あの、気高き母親に。




「よく、頑張ったな、」

「うんっ…」



あたしは、これからも歌っていいんだ。



これからも、ずっと、歌い続けていいんだ。




「ほら、みんなの所に行こう」

「光くん…」

「みんな、祝福したいんだよ」

「うんっ…」




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